産後の肩こりの原因とセルフケアとは

産後のママさんから一番多く聞かれるお悩みが「肩こり」。長時間赤ちゃんを抱っこしていて肩がパンパン、肩が凝り過ぎて腕が上がらないなど辛い状況を訴えるママがとても多いです。

 

 

1.産後の肩こりの原因

一般的な肩こりは、長時間同じ姿勢でいることや姿勢の悪さ、運動不足や冷えによる血行不良で老廃物や疲労物質が蓄積するなどが原因。
それに加えて産後の肩こりでは、頭の位置と重心のズレが影響していることがあります。

 

 

2.頭の位置と重心のズレ

妊娠中は出産に向けて骨盤周辺の筋肉や靭帯が緩み、骨盤が不安定になって歪みやすくなります。骨盤はその上にある背骨や頭を支え、立って歩く時は床からの衝撃を吸収する重要な役割を担っています。その骨盤が歪むことで肩の位置や足の長さが変わることがあり、重心がずれることで腰痛や肩こりが起きやすくなります。また抱っこするときなどに片足に重心をかけたり、授乳やおむつ替えで下を向いて赤ちゃんをのぞき込むような姿勢を取ることも、頭や体の重心がずれる原因になり、肩こりを誘発します。肩こりをそのままにしておくと、頭痛など様々な不定愁訴を引き起こすことがあります。

 

 

3.正しい姿勢チェック

(1)背骨のカーブ

人間の背骨は衝撃吸収のため、頸椎(首)は前弯、胸椎(胸)は後湾、腰椎(腰)というようにS字にカーブしています。壁に背を向けて立ち、踵と背中をくっつけた時に頭が壁についているか、腰と壁の間が手のひら2本分以上空いていないかチェックしてみましょう。

 

(2)骨盤の歪み

鏡の前で全身を映してみて肩の高さや腰の位置に左右差がないか、どちらかの足に重心をかけることが多くないかを確認します。

 

(3)前方頭位と猫背

頸椎の前弯が少なくなるストレートネックでは、頭が肩の上ではなく前に突き出たようになります。また猫背になると胸が閉じた状態になり呼吸がしづらくなります。耳の穴と肩のラインが同じ延長線上にあるか、呼吸が浅くなっていないかをチェックしてみてください。

 

 

4.肩こりが辛いときのセルフケア

(1)体を温める

肩こりは血行不良が原因の一つ。湯船に肩まで浸かる、ホットパックや蒸しタオルで肩や首を温めるなど、血行を促進して筋肉の緊張をほぐしましょう。

 

(2)簡単ストレッチ

肩回し

①肩の上に同じ側の手の人差し指から薬指までを立てるように置く。
②指先で肩を押しながら、肘を大きく回すようにして腕を回す。お腹を引っ込め、背筋を伸ばしながら行うの
がポイント!
③前回り後ろ回り10回ずつ行い、反対の方も同様に行う

 

首伸ばし

①椅子などに坐骨を立てるようにして座る。
②右手を頭の左側に置き、そのまま頭を引っ張るように横に倒す。
③そのままななめ前、ななめ後ろと引っ張る方向を変えながら首を伸ばす。
④反対側の頭も同様にする。

 

30秒肩甲骨伸ばし

①タオルを肩幅より広めに持ち、息を吸いながら5秒かけて頭上に持ち上げる。
②次に息を吐きながら5秒かけて頭の後ろを通るように両ひじを下げる。肩甲骨を寄せることを意識して5秒キープ。
③息を吸いながら5秒かけて再び頭上に持ち上げ、息を吐きながら5秒かけてゆっくり背中を前に倒し、5秒キープする。

 

目を休ませる

スマホやパソコンを長時間使用すると目の周りの筋肉の緊張を起こし、それが首や肩に拡大して肩こりにつながります。またスマホを操作するときの姿勢も肩こりを増長します。特に寝る前の使用はブルーライトの影響で、眠りの質も悪くなるので、マイルールを決めてスマホと賢く付き合いましょう。

 

 

産後のお悩みはプロに相談

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