帝王切開は、普通(経腟)分娩が難しい場合にお母さんと赤ちゃんを守るために行われ、お腹と子宮を切開して赤ちゃんを取り出す手術です。一般的には腰椎麻酔により胸から下の感覚がなくなることで手術の痛みはありませんが、赤ちゃんの産声を聞いたり触ったりすることもできます。近年、出産年齢が高いなど様々な理由で帝王切開が増えており5人に1人が帝王切開で生まれていると言われています。
普通分娩と帝王切開の痛み
普通分娩は「出産前~出産直後」の陣痛~会陰切開の痛みが中心で、帝王切開は「手術後」の傷跡や後陣痛(子宮が元に戻ろうと収縮する)の痛みが中心です。麻酔が切れる3時間前頃から痛みが増強し、産後3日目くらいがピークで回復に時間がかかります。また傷口は術後3日くらいで閉じますが、肌の色に近い傷跡になるまでに3カ月から1年はかかると言われています。
帝王切開後の体の変化
・傷の痛み・つっぱり感・・・筋膜や皮膚、神経の損傷や癒着により生じることがあります。
・腹直筋離開が戻りにくい・・・手術によって腹筋の働きが弱くなり、妊娠中に引きのばされた筋肉の隙間が普通分娩の人より戻りが遅い傾向があります。
・猫背になる・呼吸が浅くなる・・・傷をかばう姿勢、横隔膜の動きや筋力の低下などにより起こります。
日常生活の工夫
傷口をサポートして動く
傷口が引っ張られたり、直接強い圧がかかると痛みが強く出るので、軽く押さえながら動くとよいでしょう。咳き込むときや排便時にも有効です。
起き上がりや移動時に体をねじらない
抱き枕などを足の間にはさみ、上半身と下半身が一体となって寝返りしたり起き上がったりしましょう。両肩と腰が同じ方向を向いているように傷口あたりに両手をあてて少しずつ動くことで痛みが軽減します。傷口が落ち着いて痛みがなくなったら制限なく動きやすい方法で動いて大丈夫です。
十分な休息と栄養
母乳の出を促すホルモン「プロラクチン」には、短時間の睡眠でも深い眠りになるように助けてくれる作用があるので、家族の協力や産後ケア事業の活用などで、日中でもこまめに休むことをお勧めします。3食しっかり、主食(ご飯・パン・麺)、主菜(卵、肉、魚、大豆製品など)、副菜(野菜、海藻、きのこ、芋類など)が揃った食事を摂りましょう。
セルフケアのご紹介
(1)足首ストレッチ
①寝たまま、または座った状態で、足首を交互に背屈(上)、底屈(下)させる。足首を回すのもよい。

(2)足指ストレッチ
①寝たまま、または座った状態で、足の指をグーパーする。

(3)お尻引き締め体操
①寝た状態で、お腹に力を入れずに肛門を閉めたり緩めたりする。
②産後1か月くらい経ったら、肛門を締めてお尻を上げる運動をプラスする。

どれも簡単な体操ですので、お身体の状態を見ながら少しずつやってみてください。
産後のお悩みはプロに相談
帝王切開のママは傷の痛みやお腹に力を入れられないなどの状態で育児をするので本当に大変です。「産後ママの骨盤矯正」では、不安な気持ちに寄り添い、お身体を整えるお手伝いをしています。ぜひ一度ご相談ください!

